「竜馬の妻とその夫と愛人」 物語が終わった後で、男と女と、そして男は、、、
2009-08-17(Mon)
土曜日に門前仲町に「深川八幡祭り」に行ってきました☆
東京のお祭りに行ったのは初めてだったのでウキウキで参上∩(´∀`)∩ワァイ♪
本番が日曜日とのことだったからかもしれないですが、
京都のお祭りに比べると、ちょと小じんまりとしていて
地元エリアの青年団や商店街の人たちの、下町情緒あふれる雰囲気がとても新鮮でした!

お祭り終わった後も、夜中までブラブラして
公園や道端に出没する、丸々と毛艶がいい深川の猫たちと素敵な出会いもありつつ
深川、月島あのエリアは意外に足を運ぶ機会もないので、
また近々、ゆっくり街歩きしてみたいです(* >ω<)=
そんなこんなで、
祭りを扱った映画って何かあるかしらー?と思い脳内検索してみました。
テキ屋の男の恋を描いた三谷幸喜の作品はコチラ
「龍馬の妻とその夫と愛人」
東京のお祭りに行ったのは初めてだったのでウキウキで参上∩(´∀`)∩ワァイ♪
本番が日曜日とのことだったからかもしれないですが、
京都のお祭りに比べると、ちょと小じんまりとしていて
地元エリアの青年団や商店街の人たちの、下町情緒あふれる雰囲気がとても新鮮でした!

お祭り終わった後も、夜中までブラブラして
公園や道端に出没する、丸々と毛艶がいい深川の猫たちと素敵な出会いもありつつ
深川、月島あのエリアは意外に足を運ぶ機会もないので、
また近々、ゆっくり街歩きしてみたいです(* >ω<)=
そんなこんなで、
祭りを扱った映画って何かあるかしらー?と思い脳内検索してみました。
テキ屋の男の恋を描いた三谷幸喜の作品はコチラ
「龍馬の妻とその夫と愛人」
Amazon.co.jp
三谷幸喜が2000年に劇団東京ヴォードヴィルショーに書き下ろした舞台劇を、市川準監督がツボにハマったキャスティングで映像化。
せつなくて、笑えて、泣ける、見ごたえたっぷりのラブコメディだ。
時は明治13年。維新の功労者、坂本竜馬の13回忌に出席させるため、新政府の役人でかつての竜馬の部下・覚兵衛(中野貴一)は
竜馬の妻であったおりょう(鈴木京香)を尋ねる。
おりょうは甲斐性のない情けない男・松兵衛(木梨憲武)の妻となっていたのだが、
腰が落ち着かず、竜馬に似た愛人の虎蔵(江口洋介)と駆け落ちを企てていた…。
お祭りのシーンから始まると思いこんでいたのですが、
見直してみると、どうやら縁日のようですね。
冬枯れの景色の中、
さびれた境内の、いかにも不景気そうなテキ屋の前でめざしを焼く男と、
けだるげに腰かけながら夫の傍から、別の男に秋波を送る女と、
そんな女の流し目に気付きながら不敵に笑む、テキ屋にしては雰囲気の大らかな男。
そんな、何とも含みのある、
けれどもどこにでもありそうなシーンから物語は始まるのですが、
その女というのが、天下の英雄、坂本竜馬の妻、おりょうというのだから
ストーリーは一筋縄ではいきません。
坂本竜馬の死後、
遺された妻と、その夫と愛人、さらに竜馬をしたうかつての部下、勝海舟をはじめとする明治政府の思惑―
主役不在の中繰り広げられる愛憎劇は
かつてない「坂本竜馬劇」で、斬新でした。
「坂本竜馬の一生」という舞台の幕が下りた後、
遺された登場人物は、いったいどういう役回りを歩んでいくのか―
あまりに求心力のある、魅力的な男は、
その死後をも人の心を離すことはなかったのでしょう。
英雄不在の中、
その英雄の影にすがる女と男たちの織りなす人間関係が、舞台劇でありながら非常にリアルです。
そんなおりょうを演じていたのが鈴木京香。
どこか身をもちくずしたような雰囲気の中、
鬱屈とプライドを抱えている姿が、まさしくハマり役でした!
始終、淫靡な影をはいた笑みを口元に履いていたのに、
拳銃を手に
「私は坂本竜馬の女房よ!」と叫んだ時だけは、かつての女傑と呼ばれた姿を彷彿とさせました。
男を頼り、男を憎み、
「坂本竜馬が愛した女」ではなく「おりょう」を愛してくれる男を求め彷徨いながらも
彼女自身が誰よりも竜馬に囚われていて―
舟屋の女中であったおりょうもまた、
「坂本竜馬の一生」という物語の中でのみ「女傑・おりょう」として息をすることができていたのでしょう。
「ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還」のレビューでも書きましたが
物語終焉後の登場人物の未来を考えると、寂寞感に襲われる時があります。
静かな余生を捨てて黄泉の国へと旅立ったフロドのように、
壮大な物語の終わりの後に、平穏な人生は待ちえないような気がするのです。
史実でも、おりょうといえば、幕末の志士を支えた女性たちの中でも、
女傑として有名な女性ですが、
夫亡き後、たびたび「坂本竜馬の妻である」と零していたそうです。
中井貴一と木梨憲武の掛け合いも笑わせてもらいました!
あと、とことんとことん、情けない江口洋介(笑)
原作の舞台は見たことがないのですが、三谷幸喜の密室劇が原作なので、
映画向けに場面転換など色々と手を加えられているようです。
市川準監督作品は、今作以外見たことがないのですが
情緒的な映像を撮られる監督さんのようですね。
「竜馬の妻とその夫と愛人」でも
寂れた長屋、縁日の光景など、鄙びた様子にわびしさを感じる映像が魅力的でした。
また、ラストシーン、
一方的だった夫のおりょうへの気持ちが、わずかばかりでも通いあうシーンの
光あふれる階段と、鈴木京香の頬を照らす、そのままホワイトアウトしそうなまでの光の具合も
まるで夫が明け方に見た、都合のよい夢のように儚くて美しいものでした。

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三谷幸喜が2000年に劇団東京ヴォードヴィルショーに書き下ろした舞台劇を、市川準監督がツボにハマったキャスティングで映像化。
せつなくて、笑えて、泣ける、見ごたえたっぷりのラブコメディだ。
時は明治13年。維新の功労者、坂本竜馬の13回忌に出席させるため、新政府の役人でかつての竜馬の部下・覚兵衛(中野貴一)は
竜馬の妻であったおりょう(鈴木京香)を尋ねる。
おりょうは甲斐性のない情けない男・松兵衛(木梨憲武)の妻となっていたのだが、
腰が落ち着かず、竜馬に似た愛人の虎蔵(江口洋介)と駆け落ちを企てていた…。
お祭りのシーンから始まると思いこんでいたのですが、
見直してみると、どうやら縁日のようですね。
冬枯れの景色の中、
さびれた境内の、いかにも不景気そうなテキ屋の前でめざしを焼く男と、
けだるげに腰かけながら夫の傍から、別の男に秋波を送る女と、
そんな女の流し目に気付きながら不敵に笑む、テキ屋にしては雰囲気の大らかな男。
そんな、何とも含みのある、
けれどもどこにでもありそうなシーンから物語は始まるのですが、
その女というのが、天下の英雄、坂本竜馬の妻、おりょうというのだから
ストーリーは一筋縄ではいきません。
坂本竜馬の死後、
遺された妻と、その夫と愛人、さらに竜馬をしたうかつての部下、勝海舟をはじめとする明治政府の思惑―
主役不在の中繰り広げられる愛憎劇は
かつてない「坂本竜馬劇」で、斬新でした。
「坂本竜馬の一生」という舞台の幕が下りた後、
遺された登場人物は、いったいどういう役回りを歩んでいくのか―
あまりに求心力のある、魅力的な男は、
その死後をも人の心を離すことはなかったのでしょう。
英雄不在の中、
その英雄の影にすがる女と男たちの織りなす人間関係が、舞台劇でありながら非常にリアルです。
そんなおりょうを演じていたのが鈴木京香。
どこか身をもちくずしたような雰囲気の中、
鬱屈とプライドを抱えている姿が、まさしくハマり役でした!
始終、淫靡な影をはいた笑みを口元に履いていたのに、
拳銃を手に
「私は坂本竜馬の女房よ!」と叫んだ時だけは、かつての女傑と呼ばれた姿を彷彿とさせました。
男を頼り、男を憎み、
「坂本竜馬が愛した女」ではなく「おりょう」を愛してくれる男を求め彷徨いながらも
彼女自身が誰よりも竜馬に囚われていて―
舟屋の女中であったおりょうもまた、
「坂本竜馬の一生」という物語の中でのみ「女傑・おりょう」として息をすることができていたのでしょう。
「ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還」のレビューでも書きましたが
物語終焉後の登場人物の未来を考えると、寂寞感に襲われる時があります。
静かな余生を捨てて黄泉の国へと旅立ったフロドのように、
壮大な物語の終わりの後に、平穏な人生は待ちえないような気がするのです。
史実でも、おりょうといえば、幕末の志士を支えた女性たちの中でも、
女傑として有名な女性ですが、
夫亡き後、たびたび「坂本竜馬の妻である」と零していたそうです。
中井貴一と木梨憲武の掛け合いも笑わせてもらいました!
あと、とことんとことん、情けない江口洋介(笑)
原作の舞台は見たことがないのですが、三谷幸喜の密室劇が原作なので、
映画向けに場面転換など色々と手を加えられているようです。
市川準監督作品は、今作以外見たことがないのですが
情緒的な映像を撮られる監督さんのようですね。
「竜馬の妻とその夫と愛人」でも
寂れた長屋、縁日の光景など、鄙びた様子にわびしさを感じる映像が魅力的でした。
また、ラストシーン、
一方的だった夫のおりょうへの気持ちが、わずかばかりでも通いあうシーンの
光あふれる階段と、鈴木京香の頬を照らす、そのままホワイトアウトしそうなまでの光の具合も
まるで夫が明け方に見た、都合のよい夢のように儚くて美しいものでした。

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